今回は、業務改革を行う際、避けては通れない、既存の業務を新しい業務に改革していく際の手順を紹介します。

まず、その取り組みの戦略や目的に従って、新しい業務機能の定義を行います。

新しい業務フローを書いて、既存業務とのギャップを捉えていきます。

次に、そのギャップについて、運用でカバーするのか、システム構築をするのか、決めていきます。

その後、必要に応じて、システムを構築して、トレーニングを実施します。

最後に、業務がきちんと機能するか点検をして、改革は完了ということになります。

PDCAサイクルの概要

その際、何を持って、業務がきちんと機能するのかを図るマネジメントの考え方として、

「PDCAサイクル」

という概念があります。

・P(Plan:計画)
・D(Do:実行)
・C(Check:評価)
・A(Action:アクション)

これは今でもよく使われている概念だと思いますし、特に異論もないかと思います。

ところが、変化の激しいビジネスの世界、この概念は過去のものとなりつつあるのをご存知でしょうか。

PDCAサイクルの問題点のひとつに、計画(Plan)を生み出すプロセスが入っていない点を挙げることができます。

通常、マスタープランを策定するのはトップマネジメントです。

それがブレークダウンされて、数値ベースの計画が現場へ降りてきます。

現場は、計画ありきでPDCAサイクルをまわし、効率化を追求します。

しかし、上から与えられた数値ベースの計画からは新しい意味や価値など産まれるはずがありません。

OODAサイクルの概要

近年、計画前のプロセスに重点をおいた

「OODAサイクル」

が新しい概念として、脚光を浴びつつあります。

・O(Observation:観察)
・O(Orientation:方向づけ)
・D(Decision:意思決定)
・A(Action:アクション)

最初の観察の段階では、現実をありのままに直感し、暗黙知的に知覚します。

次の方向づけでは、過去の経験、自身の資質、身についた文化など自らが蓄積してきた暗黙知と新たに知覚した情報をもとに判断します。

そして、対応策を意思決定し、行動に移すというものです。

このうち、特に重要なのが、2番目の「O:方向づけ」です。

それぞれの部分的な知を総合して全体としての概念を導き、判断します。

こうして、暗黙知と形式知を相互交換しながら、部分から全体へと総合し、概念化していくことを「暗黙的知り方」と呼びます。

客観的な数値データをもとに

「AだからB、BだからC」

のように論理をたどる「分析的思考」よりはるかに俊敏に判断ができます。

この過程で、論理では到達できない創造的な発想・アイディアが創発され、新しい価値や意味が生まれてきます。

まだ、業務改革のプロジェクト段階で「OODAサイクル」の概念は、それほど定着化していません。

しかし、今後、マネジメントの世界では、当たり前のように、使われる日は近いのかもしれません。