今回は、私のコンサルティング人生の中で最も苦い経験を紹介したいと思います。

だいぶ昔の話になりますが、私は、ある小さなプロジェクトで大失敗をしてしまいました。

私は、クライアント先の100人超が参加する重要なワークショップで、蚊帳の外のプレゼンテーションをやってのけてしまったのです。

ワークショップ終了後のアンケートでは、ボロクソに批判されるわ、上司からは怒られるわ、周囲からは白い目でみられるわで、大変な目にあいました。

こうならないために、私はかなり反省・学習しました。

その結果、今まで以上に強く意識するようになったことがあります。

今回は、これを紹介します。

失敗から学んだ教訓

①「目的」と「ゴール」を明確化する

何事においても、「目的」と「ゴール」を明確にすることが重要です。

「システムを導入する」とか「勉強会に参加する」というのは目的ではなく手段です。

面倒かもしれませんが、ここは一番力を入れて、どこへ向かっているのかをメンバーを含めて共有・認識させることがとても重要です。

②プレゼンするときはT字型を意識する

話をするときに論点を明確化することは重要です。

しかし、あまりたくさんの事柄や事例を、同じレベル感で話しても誰の耳にも残りません。

たくさんネタがあることをほのめかしておいて、記憶に残るただひとつの具体例をしっかりと話すように心がけるのがコツです。

③自信を持って話す

聞き手が、その道の専門家であっても、それを整理・論理化することに、話し手の付加価値があるはずです。

専門家の前でも自信をもって話すように心がけることが重要です。

④想定質疑をひたすら考え抜く

質疑応答の時間ではどのような質問がくるのかわかりません。

すべての質問に100点対応することは困難ですが、ある程度想定問答はできるはずです。

その際、質問に対して答をひとつ用意しておくのではなく、ボールが戻ってきたとき、さらにどのように答えるのか、何段階にも深掘りして考えておきます。

もしくは、そのキャッチボールになるような呼び水をプレゼンテーション内に戦略的に含ませておくのもアリかもしれません。

⑤期待値をあげない

「これからものすごいことを話すんだ。」

というような雰囲気を出さずに、静かにポイントを訴えかけていくことが重要です。

期待値が上がってしまうと、どんなにプレゼンテーションのうまい人でもつらいです。

目的とゴールさえ、事前に一致していれば、よほどのことがない限り、プレゼンテーションにはきちんと耳を傾けてくれるはずです。

⑥プレゼンテーションと文章は同じと考える

上記の教訓は、プレゼンテーションのことを意識して記述していますが、実際は報告書やエグゼクティブサマリーでも役にたちます。

エグゼクティブサマリーでは「目的」と「ゴール」があっているだけでなく、簡潔に「ゴール(結論)」を記載し、自信をもって訴えるべきだと思います。

コンサルティング手法の一例

ここで、ひとつ、コンサルティングに関する、最も簡単に効果のでるやり方を紹介しましょう。

「2軸設定法」

いわゆるマトリクス化です。

この方法を知っているのと知らないのとでは、議論の進め方が全然異なります。

うまく使いこなせば、ものすごく頭のよい人にも見られるかもしれません。

その強力なツールである2軸設定法ですが、これはひとつの物事を2軸でマッピングするだけのものです。

こうするだけで、どれだけ頭の中が整理されるか…。

まさに驚きのツールです。

例えば、企業の採用の基準を、「頭が良い・悪い」と「行動力がある・ない」の2軸で設定してみましょう。

企業としては、頭が良くて、行動力がある人がほしいということになります。

こうすると、頭が悪くて行動力がない人は問題外ですが、頭が悪くて行動力がある人と、頭が良くて行動力がない人と、どっちにしようかと議論が前に進むのです。

何か会議で議論が煮詰まってきたら、2軸の設定を提案してみると大抵は成功します。

・需要と価格
・打力と投手力
・可愛さと優しさ

など、軸の設定は、そのうち慣れてきます。

マスターしておけば、どこかで役に立つときがやってくるでしょう。