人工知能(AI)が大流行です。

囲碁や将棋の世界をはじめ、さまざまな製品で人工知能が搭載され始めています。

その勢いの凄さは、人間の仕事を奪うのではないかとも言われています。

間違いなく、機械でもできるルーチンワークは人工知能に置換されていくことでしょう。

このため、人間は、今まで以上に、もっと付加価値の高い仕事にシフトする必要がでてきました。

シンギュラリティとは?

このような社会情勢の中、「シンギュラリティ」という言葉が脚光を浴びてきています。

シンギュラリティとは、本来、「特異点」という意味です。

ソフトバンクの孫会長も、次のように主張しています。

「近い将来、シンギュラリティが起こり、世の中のすべての電子機器が再定義されるだろう。」

では、このシンギュラリティとは、一体、何を意味しているのでしょうか?

数学の世界における特異点

繰り返しになりますが、シンギュラリティは、特異点という意味です。

数学が得意な人は、周知のことだと思います。

簡単に言うと、特異点とは、数学のルールが適用できなくなり、何が発生しているのかよく分からない点・事象のことを指します。

簡単な例を挙げます。

「y=1/x」

という関数があったとします。

この関数は、xの値が大きくなると、yの値は、どんどん0に近づいていきます。

しかし、xが0に近づくと、yの値は、どんどん大きくなり、無限大に発散してしまいます。

そして、マイナスの領域になると、x=0付近では、yの値はマイナスの無限大となっていますが、xの値がマイナスの無限大に近づくにつれて、yの値は0に近づいていきます。

つまり、x=0の地点におけるyの値は、負の領域ではマイナスの無限大、正の領域ではプラスの無限大の値をとっており、大きいのか、小さいのか、分かりません。

x=0の点では、不連続になっているので、数学的に説明がつかないのです。

このため、これを特異点と呼んでいます。

x=0の近くでは、爆発的に数字が大きくなり、数学の世界のルールが通用しなくなるのです。

ビジネスの世界における特異点

最近では、

「人工知能vs人間」

の構図が明確になりつつあるので、人工知能が人間を超える日をシンギュラリティ(特異点)と呼んでいると勘違いしている人が多いようです。

しかし、先ほどの数学の例に戻ってみてください。

ある事象が爆発的に大きくなって発散し、説明のつかない状態になることを特異点と言いました。

もし、人工知能が、自分自身よりも優秀な人工知能を作り出すことができるようになれば、世の中は一体どうなるでしょうか?

人工知能は、どんどん優秀な人工知能を爆発的に産み出すことになり、人間を超えることはもちろんのこと、誰も想像のつかない世界が待っていることになります。

この人工知能が、人工知能自身を超える時点のことを、ビジネスの世界では、シンギュラリティ(特異点)と呼んでいるのです。

では、いつシンギュラリティがやってくるのか?

2045年という人もいれば、2020年という人もいて、意見はさまざまです。

しかし、ただひとつ言えることは、人工知能の発展は、いずれ、シンギュラリティに遭遇し、誰も想像のできない世界が待っているという点です。

すばらしい発明がなされる幸せな世の中になっているのかもしれませんし、人間が人工知能に支配される世の中になっているのかもしれません。

人工知能の進展が、我々人間にとって、幸せなものになることを切に願っています。