東大生や京大生による就職の人気企業ランキング。

毎年のように発表されていますが、ここ数年は、コンサルティング会社の人気が目立っています。

ベスト10企業のうち、8社から9社は、マッキンゼーやボストンコンサルティングなどの戦略系コンサルティング会社で占められています。

私は、コンサルティング業界に身を置いて20年になりますが、今回は、このコンサルティング業界の特徴について見ていきたいと思います。

コンサルティング業界のよかった点

コンサルティング業界にいて、よかったと思えることを5つ挙げてみます。

(1)年俸が高い

イメージ通り、給与水準は、他の業界に比べて高いと思います。

年功序列的な考え方はなく、基本は結果を出せば、昇進・昇給していきますので、若いうちから高い報酬を手にすることが可能です。

私は特に優秀なコンサルタントだったわけではありませんが、それでも30歳で大台は超えていました。

事業会社だと、若いうちからの高い報酬はほとんど望めないでしょう。

(2)やりがいがある

コンサルティング会社では、業務の特性上、若いうちから、経営企画部の部長や、営業部長、経営層と議論をする機会に恵まれます。

データ分析をはじめ、論理的に整理・企画した資料を、新人コンサルタントが経営層にプレゼンテーションすることができるのです。

コンサルタントといえども、最初の頃は、実務経験に乏しいため、緊張と失敗の連続だと思います。

しかし、慣れてくると、若い人でも、自分の考えが大手企業の経営層に伝わるという、なんともいえない快感を味わうことができます。

(3)スキルアップが早い

コンサルタントになると、クライアント先に常駐することが多いです。

何気ない日常会話の中でも、お客さんから意見を求められることもあります。

経営、IT、会計、物流、販売、生産…。

とにかくさまざまな領域について、知っておかないと、恥をかくこともあります。

日々勉強をすることになりますので、スキルアップをしたい人には絶好の環境だと思います。

中小企業診断士や情報処理試験を受けるときにも、実務経験を兼ね備えた知識があるため、かなりのアドバンテージになります。

(4)転職・起業など、将来の汎用性が高くなる

メーカーの研究職や、小売業の販売職になると、専門性が高い反面、将来的に、転職や起業の幅を狭めていることにもなります。

メーカーの研究職の人は、起業したくても、社会保険や決算のことは苦労すると思いますし、小売業の販売職の人は、ITを使いこなすのが難しい人もいるでしょう。

その点、コンサルタントは、深さはあれども、全分野について、幅広く知見を有していることが多いです。

このため、転職先の幅の広さや、起業にはもってこいの職種であるように感じています。

(5)人脈を構築しやすい

事業会社だと、ほとんどの時間を自分の会社の人と過ごすことになるでしょう。

しかし、コンサルティング会社では、自分の会社の人間と接するよりも、クライアント先の人と話すことが多くなります。

結果として、さまざまな業界にパイプを有することになります。

このため、もし、コンサルティング業界が嫌になった場合は、そのパイプを通じて、クライアント先に転職することも可能になります。

コンサルティング業界の悪かった点

コンサルティング業界のいいところを挙げてみたので、公平に、いやなところも3つほど挙げてみたいと思います。

(1)とにかく忙しい

人によって、解釈が異なるとは思いますが、コンサルティング業界はとにかく忙しいです。

クライアントと同じことをしていてはダメで、一歩先を考える必要があるため、単純にクライアントよりも仕事量(思考時間)は多くなります。

クライアントとのプロジェクトをフルタイムでこなす一方、自分の会社の中の仕事である事務作業や若手育成、勉強会などもこなす必要があります。

移動時間も含め、とにかく拘束時間は長くなりがちです。

勤務形態は裁量労働、賃金形態は年俸制であることが多いので、無尽蔵に働くことになります。

私も20代の頃は、土日の仕事はもちろんのこと、スキルアップや資格取得にも励んでいたため、プライベートな時間はほとんどありませんでした。

(2)精神的につらい

コンサルティング会社では、自分の会社ではなく、クライアント先で、ほとんどの時間を過ごすことになります。

クライアントにも依存しますが、スーツやネクタイをすることも多く、自分の机をちらかすこともできません。

守秘義務があるため、他のクライアントのことに関する私語なども慎む必要があります。

このように、ずっと緊張した状況が続くため、気持ち的に安らぐ時間が非常に少ないです。

(3)退職金や福利厚生に期待できない

コンサルティング業界に属している人はあまり考えないと思いますが、地味に福利厚生や老後のサポートは弱いと思います。

今の年俸が高めの分であり、ずっと同じ会社に在籍する文化はないため、退職金もほとんど期待できません。

コンサルティング会社にもよりますが、住宅手当や資格手当などの手当も、事業会社よりも弱めだと思います。

コンサルティング業界を目指す人へ

今回は、コンサルティング業界について、簡単に見てきました。

新卒の人だけでなく、30代や40代、場合によっては50代の人でも、経験と実力さえあれば、コンサルティング業界はウェルカムな風土です。

自分の仕事に違和感を感じている人で、コンサルティングに興味がある人は、一度、ドアをノックしてみてはいかがでしょうか。

コンサルティングは領域が広いため、きちんとした経験さえあれば、門戸も広めだと思います。